活動記録 / Activity Records
2022年7月から2025年7月までの3年間に、中川運河ギャラリーでは26の展覧会を開催しました。そのほかにも、トークイベント、ワークショップ、街歩きなど、さまざまな活動を行いました。
このページでは、それらの展示やイベントを時系列で記録しながら、それぞれの活動に関わる中川運河、名古屋のまち、地域の風景や環境、人々との関わりについての資料や記録を、これから少しずつ追加していきます。
作家、研究者、地域の方々、参加者など、それぞれの立場から生まれた考えや問い、視点も大切な記録として残し、2022年7月から2025年7月までの活動を振り返り、これからも参照できるアーカイブとして育てていきます。

上野宗治、後藤敏夫、
吉田正宏、山本英治
Munehiro Ueno, Toshio Goto,
Masahiro Furuta, Eiji Yamamoto
展示⑦
2022.12.13㊋〜2023.3.1㊌
この町に住んでる人々が
ふるさとを伝える。
私たちが住む場所を大切にすることは決して容易なことではありません。しかし、都市空間は単なる背景ではなく、私たちのアイデンティティをつくる重要な存在です。賑やかな都市も、静かな町も、その土地の歴史や人々とのつながりが、私たちの暮らし方や心を形づくります。アジアでもヨーロッパでも、世界中同じです。環境との深い結びつきが、私たちの生活に豊かさと意味を与えています。
本展では、日常的に親しんできた風景をあらためて見つめ直し、普段は見過ごされがちな物語を掘り起こします。その過程を通して、過去・現在・未来をつなぐ対話の場を提供します。
中川運河ギャラリーの活動の一環として、今後は年に一度、地域のアーティストとその住民が共に「ふるさと」を見つめ直す企画を実施していく予定です。

筧清澄
Kiyosumi Kakehi
展示⑩
2023.5.12㊎〜6.18㊐
なごや折り紙建築展 –
名古屋の建物と中川運河に架かる橋
名古屋の建物と中川運河に架かる橋、折り紙建築とは、手のひらサイズでポップアップ式に折りたためる、紙の建築模型です。「なごや折り紙建築」は、これまで愛知県内の魅力的な建造物を折り紙建築で制作し、紹介してきました。
今回はその中でも、中川運河に架かる橋や閘門など、運河にゆかりのある建物を中心に紹介し、その他にも名古屋市内の建物を展示します。両手に収まるかわいい建築模型に、ぜひ触れてみてください。
小さくてかわいくてどこかなつかしい、そんな建築たちに会いにきませんか?
手にとると建築たちの声が聞こえてくるかもしれません?

古田正宏
Masahiro Furuta
展示⑬
2023.9.11㊎〜10.15㊎
古田正宏さんの
中川運河ミニチュアハウス倉庫群と
いきものたち 展
中川運河の独特の雰囲気と美しさ
この作品を通して、中川運河の特別な雰囲気や美しさを感じていただければ幸いです。いきものたちと合わせて中川運河の原風景を楽しんでいただけたらと思います。
参加の呼び掛け:『中川運河の再生にご参加下さい!』
今回、展示をしながら倉庫の制作もいたします。ご希望の方は「白い空き 倉庫」を用意いたします。それにお好きな色を塗ってみませんか?(材料費 300円、お持ち帰り出来ます。)「マイ倉庫」を建設して中川運河倉庫群を完成できたら素敵だと思います。
古田さんと一緒につくってみよ!

中根幹夫
Mikio Nakane
展示⑯
2024.2.10㊏〜3.24㊐
中根幹夫の現代浮世絵原画展
《水について》
展示⑯では、中川運河ギャラリーがもう一人の地元アーティストを紹介いたします。現代浮世絵師・中根幹夫さんは1949年中川区尾頭橋生まれです。
名古屋の名所をはじめ、数々の名言を筆に託し、ジョークやウィットを盛り込みながら、独自の描写で語りかける中根ワールド。堀川と中川運河を結ぶ松重閘門も、中根さんが子供の頃から住み、今でも水上のにぎわいを鮮明に覚えている、繰り返し登場するモチーフです。
しかし実はこの浮世絵は版画ではなく、手描きの繊細さの中に、現代人が忘れかけている「何か」を風刺しています。
その原点は広告クリエーターとしての本能からくるものかもしれません。よくご覧いただきたいと思います。

福井湧也
Yūya Fukui
展示㉒
2024.11.12㊋〜12.3㊋
シミュラークル
– 福井湧也のデビュー個展 –
地域の若手アーティストを
紹介する展覧会です。
本展では、近所で活動する若手アーティスト・福井湧也のデビュー個展を開催します。
展覧会タイトル「シミュラークル(Simulacra)」は、象徴やイメージを意味するラテン語に由来し、現代では幻影や模倣などを表す言葉としても用いられています。
福井の作品には、特定のモチーフや明確なメッセージはありません。レリーフや偏光色など、平面の中にとどまらない表現を通して、作品そのものと鑑賞者との関係から生まれる純粋な視覚体験を探求しています。
実 体を持たない「シミュラークル」という考え方は、この作品世界を象徴する言葉として、本展のタイトルに選ばれました。

SakuraとRyosuke
Sakura and Ryosuke
展示㉕
2025.5.8㊍〜11㊐
なごやの日
– なごやに纏わる作品と手紙展 –
平成7年5月8日の「なごやの日」には、名古屋ではさまざまなイベントが開催されたと聞いています。今回の展示は、メンバーの一人が「なごやの日」に生まれたことをきっかけに企画しました。
会場では、公募で寄せられた「なごや」をテーマにした手紙や、なごやで撮影された写真、なごやにまつわる作品をご覧いただけます。普段、誰かの手紙を読む機会はあまりないかもしれませんが、手紙や作品を通して、新たな「なごや」に触れていただければ幸いです。
本展は、外部団体による展覧会として森石油ビル1階のスペースで開催されました。ギャラリーでは、このような地域の文化活動にも会場を提供しています。会場利用料は、中川運河ギャラリーの継続的な活動に充てられました。

竹中克行、クレメンス メッツラー
Katsuyuki Takenaka, Clemens Metzler
展示⑤
2023.10.14㊎〜11.7㊊
中川運河のタイムトラベル:現在
「絵で見て考える
中川運河の『らしさ』」
中川運河の空間コード A1とB4
A1「海に向かう都市の層」
B4「連続体の美学、
時を刻むボートスケープ」
都市の「らしさ」は、直感的には理解できても、言葉にしにくいものです。視界に収まらないスケールの大きな特徴、目前にあっても気づきにくいリズム、意識化されていない付き合いの作法など。そうした言語化しにくい町の底流にある文脈を可視化するために、『絵で見て考える中川運河の「らしさ」』と題する本シリーズを制作しました。
展示⑤では、中川運河の空 間コードのA1「海に向かう都市の層」とB4「連続体の美学、時を刻むボートスケープ」を鮮やかなイラストパネルでご紹介します。自然の川とは異なる中川運河ならではの良さを一緒に見つけ出しましょう。

亀井明日美
Asumi Kamei
展示⑧
2023.3.10㊎〜31㊎
地域の人にあいされる
交流拠点の提案
「中川キャナルサイドパーク」
名古屋学芸大学、メディア造形学部
デザイン学科、スペースデザインコース、
2023年卒業作品
中川運河の特徴である「倉庫」や「丸太」を活用した交流の場を提案し、子供からお年寄りまで幅広い世代が関わることのできる施設と体験をデザインすることで、地域コミュニティの活性化を目指しています。
設計案のコンセプトには、運河の歴史を感じながら過ごせる7つの交流スポットや5つの水上アクティビティが盛り込まれており、世代を超えたコミュニケーションが生まれる拠点として評価されています。
若い世代における中川運河への関心の高まりを背景に、亀井さんは、故郷としての中川運河に対するアイデンティティと愛着を再認識し、その経験を基に本デザインに取り組んでいます。

坂田健一
Kenichi Sakata
展示⑪
2023.4.7㊎〜5.7㊐
流れない河 –
坂田健一さんの写真展
中川運河は物流インフラとしての役目を終えて、下流は閘門で仕切られています。なので潮の干満はなく流れのない静かな水面を湛えています。
この運河は街の都市空間の中でそこだけ時間の流れが止まっているかのようです。
ですが、一見静かにみえるこの運河も「声」を発しています。その声に耳を傾けることにより、運河と街が共存するための新しいカタチが見えてくるのかもしれません。
2Fの作品はフィルムで撮り、中川運河から汲んできた水の中に印画紙を沈めて露光しています。運河の水の中でゆらぐ印画紙が光を浴びることにより、運河の声と記憶を写真に焼きつけることができると考えています。
2023年IMA next写真コンテスト
shortlist入選作

村瀬良太
Ryouta Murase
展示⑭
2023.10.20㊎〜11.28㊋
建築史家のスケッチ
あいちのたてものイラスト展
もう20年近く前のことですが、私は恩師の小寺武久先生から「建物をよく見るにはスケッチするのがいいよ」と言われました。当時は先生の意図するところがあまり理解できていませんでしたが、最近いろいろな機会に絵を描かせてもらえるようになって、ようやくその意味がわかるようになってきた気がします。
今回の展示では、これまで制作してきた「あいちのたてもの博覧会」のイラストや、冊子「あいちのたてもの」シリーズの表紙や挿絵などと合わせて、スケッチも展示します。
建築好きのひとびとにとって、建物を理解する糸口になればと思っています。

まちかどの近代建築写真展実行委員会、
岡崎紀子
Machikado Modern Architecture Photo Exhibition Organising Committee,
Michiko Okazaki
展示⑰
2024.4.9㊌〜5.6㊍
まちかどの近代建築写真展
in 中川運河ギャラリー、
テーマ「水辺の建物」
「まちかどの近代建築写真展」は、全国各地に残る身近な近代建築を紹介する巡回写真展です。写真は、「近代建築探訪メーリングリスト」の有志によって撮影・提供されています。
歴史ある近代建築は、それぞれの地域の記憶や暮らしを今に伝える大切な存在です。この写真展は、建物を通して町の魅力や歴史を見つめ直し、その価値を未来へ伝えていくことを目的として、2004年に始まりました。
中川運河ギャラリーでの展示では、「水辺の建物」をテーマに、水辺と建築、そして地域の景観とのつながりに着目した作品を紹介します。写真を通して、それぞれの建物が持つ魅力と、水辺の風景が育んできた地域の個性を感じていただければ幸いです。

クレメンス メッツラー
Clemens Metzler
展示⑳
2024.9.1㊐〜10.6㊐
現代名古屋を描く
メッツラー展・吉田初三郎に
思いをはせて
名古屋を新たな故郷と呼び、都市景観をこよなく愛するドイツ人イラストレータの メッツラー氏が描く名古屋の鳥瞰図と近代建築をテーマにした作品を展示します。
この展示では、都市の魅力と芸術の融合により名古屋の新たな魅力を発見できるかも しれません。
メッツラーの作品は、小原和紙に墨とガラスペンで描く繊細な画風で、雑誌や 広告のイラストも多く手掛けています。鳥瞰図や地図の依頼も多数あり、吉田三郎( 明治22年~昭和37年)の特別な日本的視点から大きなヒントを得ています。
この展示会は2つの会場で開催されます。
会場 ①:揚輝荘
会場②:中川運河ギャラリー
メッツラーの作品と比較できるよう、揚輝荘では吉田初三郎のオリジナル印刷物による名古屋とその周辺の地図も展示されます。

後藤敏夫、坂田健一、フィリップ、福井湧也、
古田正宏、クレメンス メッツラー
Toshio Goto, Kenichi Sakata, Philipp, Yūya Fukui, Masahiro Furuta, Clemens Metzler
展示㉖
2025.6.14㊏〜29㊐
この町に住んでる人々が
ふるさとを伝える。
第2回開催
「この町に住んでる人々が ふるさとを伝える。」は、中川運河と深く関わる人々が、それぞれの思いや記憶を作品として表現する展覧会です。本展は、このテーマを取り上げる2回目の開催となります。
写真やペン画、立体作品などを通して語られる一つひとつの作品には、中川や中川運河で育まれてきた風景や暮らしの記憶が込められています。それらは過去を振り返るだけでなく、これからの地域の姿を考えるきっかけにもなります。
今回の開催をきっかけに、この展覧会を地域の記憶を少しずつ積み重ねていくシリーズへと育てていきたいと考えています。それぞれの「ふるさと」の記憶が集まり、新しい世代へと受け継がれていくことを願っています。
作品を通して、それぞれの「ふるさと」の記憶に触れ、中川運河の新たな魅力を感じていただければ幸いです。
第2回となる今回は、この取り組みを一度限りの企画ではなく、地域の記憶を少しずつ積み重ねていくシリーズへと育てていきたいという思いも込められています。
本展示は中川運河ギャラリー支援のため、展示作品購入で売上半額を充当し、作品に触れふるさとや中川運河への愛が未来へ紡がれる『小さきものに神宿る一人は小さな記憶を繋いでいく』想いを一歩にすることを願います。

牧拓志
Takuji Maki
展示③
2023.8.22㊎〜9.4㊐
中川運河のタイムトラベル:未来
「Reflection」
中川運河の本質を顕在化する、
設計者の牧拓志氏の都市運河における、
多層的な反射構造を活かした都市再生型「水面街」の設計
本プロジェクトでは「反射」という概念を核に、水面に映る風景、両岸に向き合う都市の相互反射、さらに都市内部における反射という三層構造を捉え、運河と都市が互いに影響し合う革新的な空間モデルを提案しています。
この設計方針は、中川運河が単なる古い遺産ではなく、未来志向の都市体験の創出に寄与する重要な資源であることを示すものです。都市景観の独自性は現代における貴重なアイデンティティ形成の贈り物と捉えられ、そのキャラクターと雰囲気は、新たな建設施策においても大切に育み保持されるべきです。これにより、世界各地で見受けられる都市景観の陳腐化に対抗する、意義深い寄与が実現すると考えられます。

ウィリー・ゴンザレス
Willie Gonzalez
展示⑫
2023.6.4㊐〜9.13㊌
中川運河は上る鯉のように –
竹の枠に紙と絵の具で鯉の工作
参加者の皆様では、これまで苦労されたこと、そして障害という潮流に負けずに泳ぎきるために励みになった目的や夢を語っていただきたいと考えています。また限られた時間ではありますが将来の目的や夢も聞かせてください。皆さんの話を聞いて、多くの人が勇気づけられることを願っています。
人生はのぼり鯉のように緒戦しましょう。家族と共にライフレッスンの体験をいかがですか。
「前にこれからの目的・後ろに過去のこと」聖書の御言葉「ピリピ人の手紙4章12-14節」が語るように、前向きになりましょう。

宮下十有
Toari Miyashita
展示㉑
2024.10.17㊍〜11.3㊐
11.4㊊まで延長
中川運河の中側
ものづくりのナカガワ –
360度映像で共有 する
中川運河の工場
中川運河の工場に360度カメラを持ち込み、その内部を記録しました。
普段は見ることのできない中川運河の工場の様子を、中川運河ギャラリーで360度映像として紹介します。
本展は、文化人類学・映像人類学の視点から、360度映像を通して工場と地域、人と人とのつながりを考える試みです。
ものづくりのナカガワを、見て、聞いて、触れて、体験してみませんか。
本展は、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)の
プロジェクト研究
「中川運河の工場のナカガワを共有する」
の一環として実施されました。

フィリップ
Philipp
展示㉔
2025.1.12㊐〜19㊐
フィリップさんの
名古屋市近辺の喫茶店スケッチ展
名古屋のカフェは、単にコーヒーを楽しむ場所ではなく、伝統とモダンが融合する街の歴史と文 化を体験できるスポットです。チェーンの「コメダ珈琲店」から、趣のある小規模カフェまで、多彩な顔ぶれを楽しめます。
特に昭和時代(1926-1989)に起源を持つ古き良きカフェは、日本のカフェ文化の宝といえます。革の椅子や重厚な木製家具が醸し出す懐かしい空間は、今もなお多くの人々に愛され、名古屋駅近くの「コーヒーショップ藤」など、40年以上にわたる歴史を持つ店舗がその証です。
フィリップさんの作品では、名古屋のカフェが紡ぐ歴史と温かな風合いを絵筆で感じていただけます。









